JENNIE「like JENNIE」は、2025年に発表されたソロアルバム『Ruby』収録曲です。
タイトルの意味は直訳すると「ジェニーのように」ですが、曲全体では“誰かの真似”ではなく、JENNIEという存在そのものをひとつの基準にする自己証明として響きます。
MVでは赤い宇宙服、Jのモチーフ、鋭いダンスを通して、ソロアーティストとしての存在感を強く打ち出しています。
「like JENNIE」の意味は“ジェニーみたいに”だけではない
「like JENNIE」は、英語としては「ジェニーのように」という意味です。
ただし、この曲での「like JENNIE」は、単にファッションや髪型をまねるという意味にとどまりません。
むしろ、JENNIEという名前そのものがスタイル、影響力、態度を表すブランドのように扱われています。
歌詞では、自分が周囲から注目される存在であることを隠さず、堂々と前に出しています。
そのため、この曲の中心にあるのは、“私のようになりたいなら、私が何者かを見て”という強いセルフブランディングです。
K-POPのソロ曲には自己肯定をテーマにした楽曲が多くありますが、「like JENNIE」はその中でもかなり直接的です。
長く洋楽やK-POPを聴いてきた耳には、これは単なる自信満々のアンセムというより、JENNIEが自分の名前をひとつの記号として再定義する曲に聞こえます。
『Ruby』の中で際立つ“自己紹介以上”の1曲
「like JENNIE」は、JENNIEの初ソロフルアルバム『Ruby』に収録された楽曲です。
『Ruby』は、ポップ、ヒップホップ、R&Bなど複数の方向性を含む作品で、BLACKPINKのJENNIEではなく、ソロアーティストJENNIEとしての幅を見せるアルバムになっています。
その中で「like JENNIE」は、かなり攻めた立ち位置の曲です。
恋愛の感情や内面の揺れを描くというより、本人の存在感、名前、アイコン性を前面に押し出しています。
アルバム全体をひとつの“ソロとしての名刺”だとすれば、この曲はその中でも最もロゴが大きく刻まれた1曲です。
短く、鋭く、すぐに印象が残る作りになっているため、JENNIEのソロ期を知る入口としても分かりやすい楽曲です。
MVの見どころは赤い宇宙服と“J”のモチーフ
MVでまず目を引くのは、赤い宇宙服をまとったJENNIEの姿です。
赤はアルバムタイトル『Ruby』とも自然につながり、映像全体に“新しい章の始まり”のような印象を与えています。
MVでは、Jのモチーフや変身するような演出が使われ、JENNIEという名前が視覚的にも強調されています。
これは、曲名の「like JENNIE」と非常に相性のいい演出です。
つまりMVは、ただ派手な衣装やダンスを見せているだけではありません。
JENNIEという名前そのものが、ひとつの世界観として立ち上がっていく様子を描いています。
大人数のダンサーを従えたパフォーマンスも印象的です。
JENNIEが中央に立つことで、群舞の迫力よりも、彼女の存在感の強さが際立ちます。
サウンドはヒップホップを軸にした鋭いクラブ感
「like JENNIE」は、ヒップホップを軸にしながら、ブラジル由来のファンクやphonkの質感も感じられる、硬質で勢いのあるサウンドです。
ビートはかなりタイトで、長く引っ張るメロディよりも、短いフレーズとリズムの圧で押していくタイプの曲です。
この曲の魅力は、華やかさよりも“切れ味”にあります。
2分台のコンパクトな構成の中で、余計な説明を削ぎ落とし、JENNIEの声、ラップ、リズム、映像の強さを一気に提示しています。
特にラップの部分では、英語と韓国語を行き来することで、グローバルなポップ感とK-POPアーティストとしての芯が同時に出ています。
今のJENNIEの強みは、どちらか一方に寄り切らず、その間をスタイリッシュに渡れるところにあります。
歌詞で描かれるのは“憧れられる側”の視点
歌詞の語り手は、誰かに認めてもらおうと必死に訴える立場ではありません。
すでに注目されていることを前提に、その視線を受け止めながら、自分のスタイルをさらに強く打ち出しています。
ここで面白いのは、「JENNIEのように」という言葉が、憧れの対象であると同時に、少し挑発的なフレーズにもなっている点です。
誰もが“JENNIEみたい”になりたい。
でも、完全にJENNIEにはなれない。
この距離感が、曲のかっこよさにつながっています。
本人の名前を曲名に入れるのは強い手法ですが、それを成立させるには、名前そのものに説得力が必要です。
「like JENNIE」は、その説得力を音と映像で押し切る曲だといえます。
なぜ「like JENNIE」は今のJENNIEを象徴するのか
BLACKPINKのメンバーとして世界的に知られてきたJENNIEにとって、ソロ活動では“グループの一員”とは違う見せ方が求められます。
「like JENNIE」は、その答えをかなり明確に出している曲です。
ポイントは、かわいさ、強さ、ファッション性、ラップ、ダンスをバラバラに見せるのではなく、すべてを“JENNIEらしさ”として一本にまとめていることです。
- 名前そのものをフックにしたタイトル
- 赤い宇宙服やJのモチーフによる強いビジュアル
- ヒップホップ色の強いビート
- 大人数ダンスで際立つセンター感
- 英語と韓国語を行き来するグローバルな表現
これらが重なることで、「like JENNIE」は単なるアルバム曲ではなく、JENNIEというソロアーティストの現在地を示す曲になっています。
今聴き返しても、この曲には短い時間で自分の存在を刻み込む強さがあります。
派手な映像に目を奪われますが、残るのは“JENNIEという名前をどう見せるか”への徹底した意識です。
ダンスMVとしても、ソロ宣言としても楽しめる
「like JENNIE」は、まずダンスMVとして見ても楽しめる曲です。
赤い衣装、近未来的なセット、キレのある振り付けがそろっていて、視覚的な満足度が高い作品になっています。
一方で、歌詞とタイトルに注目すると、これはJENNIEのソロとしての立ち位置を強く打ち出す曲でもあります。
“JENNIEみたいに”という言葉を通して、彼女は自分の名前をひとつのスタイルとして提示しています。
BLACKPINKのJENNIEを知っている人には、ソロとしての強さを確認できる曲。
初めてJENNIEを聴く人には、彼女のアイコン性を一気に理解できる曲。
「like JENNIE」は、その両方の入口になる楽曲です。
MVを見終わったあと、タイトルの言葉がただのフレーズではなく、JENNIEという存在をそのまま表す合図のように残ります。

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