KATSEYEの「Gnarly」は、2025年にリリースされたシングルで、2nd EP『BEAUTIFUL CHAOS』へつながる重要曲です。
タイトルの“Gnarly”は、英語スラングとして「すごい」「ヤバい」「強烈」「気持ち悪い」など、良い意味にも悪い意味にも振れる言葉。
この記事では、「Gnarly」の意味、MVの混沌とした見どころ、そしてKATSEYEがこの曲で見せた大胆な方向転換を分かりやすく整理します。
【KATSEYE:キャッツアイ】
出身・拠点:ロサンゼルスを拠点に活動するグローバルガールズグループ
特徴:HYBEとGeffenによるオーディション企画「The Debut: Dream Academy」から誕生
メンバー:Daniela、Lara、Manon、Megan、Sophia、Yoonchaeの6人
音楽性:K-POP的な育成システムと英語圏ポップの感覚を合わせた、ダンス重視のグローバルポップ
「Gnarly」は良い意味にも悪い意味にもなる言葉
「Gnarly」は、もともと英語圏のスラングとして使われる言葉で、文脈によってかなり印象が変わります。
かっこいい、すごい、強烈、ヤバい、気持ち悪い、混沌としている。
この曲では、その曖昧さそのものがテーマになっています。
つまり「Gnarly」は、ただの褒め言葉ではありません。
好きか嫌いか、きれいか汚いか、クールか変なのか、その境界がぐちゃっと混ざった感覚を一言で表す言葉として使われています。
KATSEYEはこの言葉を、現代のネット文化やポップカルチャーの速さに重ねています。
なんでも一言で切り取られ、ミーム化され、良い意味でも悪い意味でも拡散される。
「Gnarly」は、その空気をそのまま音楽にしたような曲です。
MVで目立つのは、きれいに整えない混沌
「Gnarly」のMVは、整った美しさよりも、刺激の多さや違和感を前面に出しています。
色、表情、衣装、カットの切り替え、ダンスの見せ方まで、全体的にかなり情報量が多い映像です。
KATSEYEのこれまでの楽曲にあった洗練されたポップ感を知っている人ほど、このMVには驚くはずです。
かわいく見せる、きれいに見せる、分かりやすく魅せるというより、あえて少し過剰で、少し変で、でも目が離せない。
この「見ていて落ち着かないのに、なぜかもう一度見たくなる」感覚が、まさに“Gnarly”という言葉のニュアンスと重なっています。
長く洋楽を聴いてきた耳には、この曲の面白さはメロディの美しさよりも、ポップソングとしての異物感にあります。
万人にすぐ受け入れられるタイプではないのに、数回聴くうちにフレーズと映像の断片が頭に残ってしまう。そのしつこさが、この曲の強さです。
サウンドはハイパーポップ寄りの攻めた質感
「Gnarly」は、KATSEYEの中でもかなり攻めたサウンドです。
Apple Musicではポップとして扱われていますが、実際の聴こえ方は、ハイパーポップや実験的なダンスポップに近い刺激があります。
ビートは鋭く、音の質感はかなりデジタル。
歌の流れも、なめらかなメロディで聴かせるというより、言葉を短く切って、リズムと一緒に投げつけるような作りです。
そのため、最初に聴いたときは「これは曲なのか、ミームなのか」と感じる人もいるかもしれません。
ただ、この違和感こそが狙いとして機能しています。
「Touch」のような聴きやすい曲でKATSEYEを知った人にとって、「Gnarly」はかなり大胆な変化です。
けれど、グローバルガールズグループとして記憶に残るには、きれいにまとまるだけでは足りない。
この曲は、KATSEYEが“安全な新人グループ”から一歩外へ出るための、かなり強い一手だったと見えます。
歌詞は意味不明に見えて、ネット時代の言葉遊びになっている
「Gnarly」の歌詞は、深いストーリーを順番に語るタイプではありません。
むしろ、SNSの短い投稿やミームのように、言葉の断片が次々と飛んでくる作りです。
ブランド名、食べ物、パーティー感、自己肯定、挑発的なフレーズ。
一見バラバラに見える言葉が、“全部まとめてgnarly”というノリでつながっていきます。
ここで大事なのは、歌詞をきれいな物語として読むより、言葉の使われ方そのものを楽しむことです。
“Gnarly”という一語が、褒め言葉にも悪口にも、驚きにも違和感にもなる。
その便利すぎる曖昧さを、曲全体でわざと大げさに見せています。
英語の感覚としても面白いのは、この曲が「正しい意味を説明する」のではなく、「その場のテンションで意味が変わる言葉」として“Gnarly”を使っているところです。
日本語で言えば「ヤバい」に近い感覚で、良い意味にも悪い意味にも転がる言葉だと考えると分かりやすいです。
なぜ賛否を呼んだのか
「Gnarly」が賛否を呼んだ理由は、曲そのものがかなり極端だからです。
- 歌詞がシンプルで、意味よりも語感を優先している
- サウンドが鋭く、従来の王道ポップよりクセが強い
- MVの情報量が多く、刺激が強い
- KATSEYEの前作イメージから大きく方向転換している
つまり、聴きやすいポップソングを期待していた人には、かなり戸惑いのある曲です。
一方で、ハイパーポップやネットミーム的な感覚が好きな人には、この過剰さこそが魅力になります。
洋楽を長く追っていると、こういう“最初は変に聴こえる曲”が、後からアーティストの転機として見えてくることがあります。
「Gnarly」も、単なる奇抜な一曲ではなく、KATSEYEがどこまでポップの枠を広げられるかを試した曲として聴くと、かなり面白くなります。
KATSEYEの新章として聴くと、この曲の意味が変わる
KATSEYEは、HYBEとGeffenによるグローバルプロジェクトから生まれたグループです。
K-POP的なトレーニング、英語圏ポップの市場感覚、多国籍メンバーの個性。
そのすべてをどう音楽に落とし込むかが、グループの大きな見どころになっています。
「Gnarly」は、その答えのひとつとしてかなり大胆です。
かわいい、かっこいい、歌がうまい、ダンスがそろっている。
そうした分かりやすい魅力だけでなく、変で、強くて、少し不穏で、それでもポップとして成立しているところまで踏み込んでいます。
この曲をきっかけにKATSEYEを見ると、彼女たちが単なる新人ガールズグループではなく、グローバルポップの中でどんな異物感を出せるかを試している存在だと分かります。
「Gnarly」は一度で分からなくてもいい曲
「Gnarly」は、初回で誰にでも分かりやすく刺さる曲ではありません。
むしろ、一度目は戸惑い、二度目で引っかかり、三度目でフレーズが残るタイプの曲です。
MVの混沌、音の鋭さ、歌詞のふざけたようなテンション。
その全部がまとまって、“KATSEYEが安全圏から出た瞬間”として記憶に残ります。
きれいに整ったポップだけでは物足りない人、少し変な曲ほど気になってしまう人には、かなり刺さるはずです。
「Gnarly」は、好き嫌いが分かれることまで含めて、KATSEYEの存在感を強く刻んだ一曲です。
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