Y2Kと再生の美学で魅せる「NEW WOMAN」|リサ×ロザリアMV解説

LISA feat. Rosalía「NEW WOMAN」は、LISAが“新しい自分”へ踏み出す感覚を、鋭いポップサウンドとファッション性の高いMVで表現した楽曲です。
この記事では、MVの見どころ、タイトルが示す自己更新のテーマ、ロザリアとのコラボが曲に与えた変化を中心に解説します。
長く洋楽を聴いてきた耳にも、この曲は単なる豪華コラボではなく、映像・音・キャリアの転換点が重なった作品として残ります。

【LISA:リサ】
生年月日:1997年3月27日
出身:タイ・ブリーラム県
特徴:BLACKPINKのメンバーとして知られるラッパー/シンガー/ダンサー
音楽性:ポップ、ヒップホップ、ダンスミュージックを横断する華やかなパフォーマンスが魅力

【ROSALÍA:ロザリア】
生年月日:1992年9月25日
出身:スペイン・カタルーニャ州
特徴:フラメンコの要素と現代的なポップ/実験的サウンドを結びつけるアーティスト
音楽性:ラテン、ポップ、R&B、エレクトロニックを自在に行き来する独自性が強い

目次

「NEW WOMAN」が描くのは、新しい自分へ切り替わる瞬間

タイトルの「NEW WOMAN」は、直訳すれば「新しい女性」です。

ただし、この曲で描かれているのは、ただ雰囲気を変えるという意味ではありません。過去の自分を脱ぎ捨て、より強く、自由で、自分の輪郭をはっきり持った存在へ変わっていく感覚が中心にあります。

LISAにとってこの曲は、ソロアーティストとしての存在感をさらに押し出す1曲です。BLACKPINKのメンバーとしてのイメージを背負いながらも、ここではよりファッション性、ダンス、ラップ、ポップスター性をまとめて見せる方向に振り切っています。

「NEW WOMAN」という言葉は、自己肯定というより“自己更新”に近い響きがあります。弱さを隠すのではなく、自分を作り直すことそのものを楽しんでいるように聴こえるのが、この曲の強さです。

Y2Kファッションと映像美がMVの記憶を強くする

MVでまず印象に残るのは、Y2Kを思わせるファッション、光沢感のある質感、フリップフォンやコピー機のような小物を使った映像表現です。

デイヴ・マイヤーズが手がけたMVは、ストーリーを直線的に追うというより、LISAとRosalíaの姿をいくつものイメージとして切り替えながら見せていきます。衣装、表情、ポーズ、色彩の変化が、曲名の「新しい自分」を視覚的に表しているようにも受け取れます。

特にLISAのパートでは、強い視線、シャープな動き、未来的なファッションが目立ちます。一方でRosalíaのパートに入ると、赤やピンクを基調にした存在感が加わり、曲全体の温度が一段変わります。

MVを見返すたびに感じるのは、映像が“かわいい”や“かっこいい”だけで終わっていないことです。衣装替えの多さやカットの速さが、LISA自身の変化のスピードと重なって見えるところに、このMVの面白さがあります。

Rosalíaの客演で、曲に異国感と鋭さが加わる

「NEW WOMAN」はLISAのソロ曲でありながら、Rosalíaの参加によって一気に質感が変わる楽曲です。

LISAのパートは、クールで直線的なポップスターの強さが前に出ています。そこにRosalíaが入ることで、スペイン語の響き、ラテン的な艶、少しざらついた個性が加わります。

この対比があるからこそ、曲は単なるエレクトロポップに収まりません。LISAのシャープな自己表現と、Rosalíaの濃密で身体的な歌い方がぶつかることで、タイトルの「NEW WOMAN」がひとりの変化ではなく、複数の女性像の共演として立ち上がってきます。

洋楽を長く聴いていると、コラボ曲には“名前の強さだけで成立している曲”もあります。ただ、この曲は2人の声質と美学の違いがはっきり出ていて、そこが聴きどころになっています。

Max MartinとILYAのプロダクションが作る中毒性

「NEW WOMAN」は、Max MartinとILYAがプロデュースに関わっている点も重要です。

Max Martinは、長年にわたり世界的なポップヒットを支えてきたプロデューサーとして知られています。この曲でも、短いフレーズの反復、リズムの切れ味、耳に残る展開の作り方に、ポップソングとしての強度があります。

サウンドは派手ですが、全体はかなり整理されています。低音の圧、電子的な質感、ラップ寄りのリズム、そこに入るRosalíaの声の色が、3分弱の中で無駄なく配置されています。

聴きやすいのに、少し尖っている。ポップなのに、どこか実験的。このバランスが「NEW WOMAN」をリピートしたくなる曲にしています。

歌詞で面白いのは“生まれ変わる”より“自分で更新する”感覚

歌詞全体では、強くなる、自分を取り戻す、新しい姿で前に進むという感覚が軸になっています。

ここで面白いのは、誰かに救われる曲ではないことです。語り手は、外から与えられた変化を受け入れるのではなく、自分で自分を更新していくように見えます。

英語の「new」は、単に新品という意味だけではなく、これまでとは違う状態に切り替わったニュアンスを持ちます。「NEW WOMAN」というタイトルは、過去の自分を否定するというより、次の段階へ進む宣言として響きます。

だからこの曲は、失恋後の再出発にも、キャリアの転機にも、自分を変えたい時期にも重ねやすい楽曲です。強さを見せる曲でありながら、どこか“変わろうとしている途中”の熱も残っています。

LISAのソロ期を象徴する1曲として聴きたい

「NEW WOMAN」は、LISAがソロアーティストとして何を見せたいのかを分かりやすく伝える曲です。

ダンス、ファッション、ラップ、ポップボーカル、海外アーティストとのコラボレーション。そのすべてを短い尺の中に詰め込みながら、MVでは“変化するLISA”を何度も見せていきます。

Rosalíaとの組み合わせも、K-POP、ラテン、グローバルポップが自然に交差する今の音楽シーンを象徴しています。国やジャンルの境界を越えながら、それぞれの個性を薄めずに並べているところが、この曲の現代的な魅力です。

最初はファッション性の高いMVとして目を引きますが、聴き返すほど、LISAが自分の名前で世界に立つための一歩として響いてきます。派手な映像の奥にある“私は次へ行く”という感覚こそ、「NEW WOMAN」をもう一度再生したくなる理由です。

LISAのMV・代表曲をもっと知りたい人へ

「NEW WOMAN」で見せたLISAのソロアーティストとしての存在感は、ほかのMVでもさまざまな形で表れています。ダンス、ファッション、ラップ、ポップスターとしての魅力をまとめて知りたい人は、LISAの代表曲・MVを整理したまとめページもあわせてチェックしてみてください。

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この記事を書いた人

洋楽とミュージックビデオを約30年にわたり楽しんできました。ポップ、R&B、ロック、EDMを中心に、時代ごとのヒット曲やアーティストの代表曲、ミュージックビデオの表現を追いかけています。

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記事作成時には、公式YouTube、アーティスト公式サイト、レーベル情報、主要音楽配信サービス、チャート情報などを確認し、できるだけ正確で読みやすい内容になるよう努めています。

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