「I LIKE IT」は直訳すれば「それが好き」「いいと思う」ですが、BABYMONSTERのこの曲では、好きな相手の隣にいるときの感覚そのものを「好き」と認めていく言葉として使われています。恋に落ちたことに自分でも戸惑う歌詞と、カントリー調のギターが生む軽やかさが重なった、3rdミニアルバム『춤 (CHOOM)』の爽やかな一曲です。
2026年7月に公開されたMVでは、ヨットやプール、芝生など夏らしいロケーションが使われ、BABYMONSTERの強く攻めるイメージとは少し違う、恋の高揚感が前面に出ています。
【3秒でわかる「I LIKE IT」のポイント】
- タイトルの意味・何語: 英語で「それが好き」「いいと思う」。曲では、好きな相手の隣にいるときの気持ちを指している
- MV・楽曲の背景: 3rdミニアルバム『춤 (CHOOM)』収録曲。カントリー調ギターを軸にした爽やかなダンスナンバー
- 歌詞のメッセージ: 恋に落ちた自分への戸惑いから始まり、最後には相手の隣にいたいという気持ちを素直に認めていく
「I LIKE IT」の意味は?“好き”より「この感じがいい」に近い
「I LIKE IT」は英語で「それが好き」「それ、いいね」という意味です。
ポイントは、タイトルが「I LOVE YOU」のように相手への強い愛を直接宣言する言葉ではないこと。恋に落ちたばかりで、まだ自分の感情を整理しきれていない主人公が、「あなたが好き」と断言する一歩手前で、自分の中に生まれた感覚を確かめているような表現になっています。
曲の終盤では、相手の隣にいるときにその感覚を好きだと歌うため、タイトルの「IT」は特定の物ではなく、相手と一緒にいる時間や、そのときに生まれるときめきを指していると読むのが自然です。
強い言葉で恋を宣言するのではなく、「これってもしかして恋?」という段階から始まるところが「I LIKE IT」らしさです。
歌詞は“恋に落ちた自分”への戸惑いから始まる
歌詞の序盤では、相手のことを考えるせいで頭の中が混乱し、自分がいつもの自分ではなくなったように感じています。
時間があれば相手を思い出し、気づけば一人で笑っている。つまり最初から恋を楽しんでいるのではなく、自分の感情が勝手に動き始めたことへの戸惑いが先に描かれています。
そこから気持ちは少しずつ前向きになります。相手にもためらわず一歩踏み出してほしいと願うようになり、恋に振り回されていた側から、自分の気持ちを受け入れる側へと変化していきます。
【サビ・重要フレーズの和訳】
原詞:I like it like it when I’m next to you
日本語訳:あなたの隣にいると、この感じが好きって思う
ニュアンス:「it」は物ではなく、相手の隣で感じるときめきや心地よさを指す表現。「like it」の繰り返しが、恋心を確かめるような弾む感覚を作っている
タイトルだけを見ると控えめな「好き」ですが、歌詞全体では感情はかなり大きく動いています。そのギャップが、まだ恋に慣れていない主人公の初々しさにつながっています。
カントリー調ギターが“恋の軽さ”を作っている
「I LIKE IT」を特徴づけているのが、曲の土台で鳴るカントリースタイルのギターリフです。
BABYMONSTERには重いベースや強いヒップホップビートを前面に出した曲も多いですが、この曲ではギターの乾いた音がリズムを軽くし、ボーカルにも余白を作っています。
そのため、歌詞では恋に落ちて頭の中が混乱しているのに、サウンドそのものは重くなりません。むしろ、感情が制御できなくなっていくことさえ楽しげに聞こえます。
恋で足元が不安定になっている歌詞を、足取りの軽いギターが前へ運んでいく。この対比が「I LIKE IT」の面白いところです。
後半へ進むほどメロディも開放的になり、最初の戸惑いが、相手と一緒にいたいという素直な高揚感へ変わっていきます。
MVはヨット、芝生、プールで夏の開放感を可視化
「I LIKE IT」のMVは、海上のヨットから始まり、青々とした芝生やプール、アイスクリームショップなど、明るいロケーションを次々に見せていきます。
YG ENTERTAINMENTは、この曲の自由で軽快なエネルギーを表現するため、MVをロケーション撮影で制作したと説明しています。
特に印象的なのは、これまでのBABYMONSTERに多かった強い視線や大きな動きだけで画面を押し切らず、軽く身体を揺らす動きや愛らしいポーズを多く取り入れていることです。
青い海や空、白を基調とした明るい画面は、歌詞の中で少しずつ心が開いていく流れとも重なります。恋の物語を細かく演じるMVというより、好きな人と過ごす夏の時間そのものを映像化したような作りです。
「CHOOM」と聴き比べるとBABYMONSTERの振れ幅が見える
「I LIKE IT」は、2026年5月4日リリースの3rdミニアルバム『춤 (CHOOM)』に収録されています。
同じアルバムのタイトル曲「CHOOM」が、重いベースやシンセ、力強いダンスによってBABYMONSTERの主導権を握るようなパフォーマンスを見せる曲なのに対し、「I LIKE IT」はかなり方向性が違います。
「CHOOM」が“自分たちのリズムへ周囲を巻き込む曲”なら、「I LIKE IT」は“誰かを好きになったことで自分のリズムを乱される曲”。同じBABYMONSTERでも、主体と感情の関係がほぼ反対になっています。
「I LIKE IT」の爽やかな恋心を聴いたあとに「CHOOM」へ戻ると、3rdミニアルバムの中でBABYMONSTERが強さだけでなく、軽さや可愛らしさまで使い分けていることがより分かりやすくなります。

