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Kelly Clarkson(ケリー・クラークソン)最強ソング

Kelly Clarkson(ケリー・クラークソン) 最強ソング

初代アメリカン・アイドルの勝者としてデビューし、今やアメリカの国民的シンガー兼人気トークショー司会者として不動の地位を築いたKelly Clarkson(ケリー・クラークソン)。彼女のキャリアは、業界の圧力や世間の目との戦い、そして「歌」による勝利の歴史でもあります。今回は、クリスマス・クラシックから初期の名曲まで、映像に隠されたエピソードと共に彼女のMVを紹介します。


Kelly Clarkson – Stronger (What Doesn’t Kill You)

世界中でフラッシュモブ・ブームを巻き起こしたこのビデオ。実はこの曲の象徴的な歌詞「What doesn’t kill you makes you stronger(死ぬほどの試練でなければ、人は強くなれる)」は、ニーチェの格言ではなく、作詞家のアリ・タンポジが失恋で泣いていた時に母親からかけられた言葉がきっかけだったという逸話があります。MVでは世界中のファンから投稿されたダンス動画が採用されており、ケリーが「完璧なダンス」ではなく「楽しむこと」を肯定する姿が、多くの支持を集めました。ラスト全員でのダンスシーンは、いつ見ても元気がもらえる「連帯感」の塊です。


Kelly Clarkson – I Do Not Hook Up

もしこの曲がKaty Perry(ケイティ・ペリー)のアルバムに入っていたら?実はこれ、ケイティが自分のアルバム用に書いたもののボツになり、ケリーに回ってきたという経緯を持つ楽曲です。MVの監督は、そんな裏話を吹き飛ばすかのように、ケリーに映画『ベガスの恋に勝つルール』のキャメロン・ディアスを意識した「バーカウンターでの泥酔ダンス」を演じさせました。ロックな歌声とは裏腹に、妄想の中で羽目を外しまくるコミカルなケリーの演技は必見。「高嶺の花」ではなく「親しみやすい隣の姉御」という彼女のキャラクターを決定づけた一本です。


Kelly Clarkson – Mr. Know It All

背後の壁に貼られた大量の新聞記事に注目してください。これらは単なる小道具ではなく、実際に彼女に向けられた「太り過ぎ」「スポンサー降板」「独身の理由」といった辛辣なゴシップ記事の見出しです。タイトルは「知ったかぶりな男」への別れの曲ですが、裏テーマはメディアや世間への強烈な皮肉。動画の後半、髪に鳥の羽をあしらったスタイルで登場するのは「自由」の象徴だと言われています。ゴシップの壁を突き破り、スーツケース一つで軽やかに去っていく姿は、彼女が単なるアイドル勝者から真のアーティストへと脱皮した瞬間を捉えています。


Kelly Clarkson – My Life Would Suck Without You

ビルボード史上最大の「97位から1位へのジャンプアップ」という歴史的記録を打ち立てた名曲です。このMVがエモーショナルなのは、前作での確執を経て、名プロデューサーMax MartinとDr. Luke(Since U Been Goneのチーム)と劇的な和解・再タッグを果たした楽曲だからかもしれません。映像では、激しく喧嘩して物を投げ合ったかと思えば、磁石のように惹かれ合う「毒と蜜」のような関係が描かれています。あえて荒っぽい画質や子供時代の回想を挟むことで、理屈では説明できない腐れ縁の引力を完璧に映像化しています。


Kelly Clarkson – Dark Side

他のアップテンポなヒット曲とは一線を画す、胸を締め付けるような映像作品です。登場するのは、いじめられる学生、職を失った男性、体型に悩む女性など、誰もが抱える「誰にも愛されないかもしれない」という不安(Dark Side)を持つ人々。これはいわゆる「ベネトン広告」的な多様性の表現ですが、単なるきれいごとで終わらないのは、ケリー自身の歌声が持つ説得力ゆえでしょう。特に海外のファンフォーラムでは、絶望の中で彼らがふと見せる「許し」の表情の演技が高く評価されています。華やかなポップスターが「私にも暗い部分がある」と歌うことの救いがここにあります。


Kelly Clarkson – Since U Been Gone

ポップ・ロックの歴史を変えたアンセムですが、当初はヒラリー・ダフに提供される予定だったものの「高音が出ない」という理由で断られたという運命的な裏話があります。MVでのアパート破壊シーンはもはや伝説。元カレの部屋で薬を洗面台に流し、ドレスを切り刻み、テレビをなぎ倒す……この「破壊衝動」こそ、デモ音源よりも重いギターサウンドを要求したケリーのロック魂そのものです。ラストシーン、破壊し尽くした部屋の前を、新しい彼女を連れた元カレとすれ違う瞬間の「完全なる勝利」の表情は、全ポップ・ファン必修のスカッとする名場面です。


Kelly Clarkson – Behind These Hazel Eyes

「結婚式から泥まみれで逃げ出す」という衝撃的なビジュアルは、単なる失恋のメタファーではありません。実はこの撮影、監督のジョセフ・カーンが求めたリアリティがあまりに過酷で、ケリーは数日間泥が落ちなかったと語っています。元々は彼女がエヴァネッセンスの元メンバー、デビッド・ホッジスとの破局を経験した時期に制作された楽曲。完璧なウェディングドレス姿と、嵐の中の泥臭い姿の対比は、「美しくあること」を求められるアイドルとしての自分と、傷つきボロボロになった等身大の自分との葛藤のようにも映ります。ロックなギターサウンドに彼女の叫びが重なる、エモーショナルな名作です。


Kelly Clarkson – People Like Us

モノクロの世界で、彼女が演じる科学者だけが「色」を持つ少女を逃がそうとする――まるで映画『プレザントヴィル』や『ギヴァー 記憶を注ぐ者』のようなSF的ディストピアを描いた作品です。この曲は、社会に馴染めない「Misfits(はみ出し者)」へのアンセムとして書かれました。特にLGBTQ+コミュニティからの支持が厚く、ビデオの後半で世界が色彩を取り戻していくシーンは「カミングアウト」や「自己受容」の暗喩とされています。あえて彼女自身が「管理者側」の科学者を演じ、そこから離反するというストーリーテリングに、彼女の反骨精神が光ります。


Kelly Clarkson – Breakaway

彼女の代表曲の一つですが、クレジットを見て「Avril Lavigne(アヴリル・ラヴィーン)」の名前があることに驚く人は多いかもしれません。実はこの曲、アヴリルのデビューアルバム用に書かれたものの「イメージに合わない」としてお蔵入りになり、ケリーに回ってきたという経緯があります。MVでは、田舎町で育った少女がスターへと成長する姿が描かれ、映画『プリティ・プリンセス2』の映像とリンクします。アヴリル特有のフォーク・ポップな語り口と、ケリーの圧倒的な歌唱力が奇跡的に融合し、単なるサントラ曲を超えて「自立する女性」の永遠のテーマソングとなりました。


Kelly Clarkson – Because Of You

当時のレーベル会長クライヴ・デイヴィスに「韻も踏んでいない最低の曲だ」と酷評されながらも、ケリーが涙ながらに収録を勝ち取ったという、執念のバラードです。16歳の時に両親の離婚を経験して書いたこの曲。MVでは、夫婦喧嘩の最中に「時間が止まる(フリーズする)」演出が印象的です。怒鳴り合う夫が静止した空間で、幼い頃のトラウマがフラッシュバックする構成は、彼女自身が書いたトリートメント(脚本)によるもの。「過去の痛みは、自分の家庭で断ち切る」という決意が、ラストの抱擁シーンに痛いほど込められています。


Kelly Clarkson – Already Gone

映像美として評価の高いMVですが、この曲のリリース裏には大きなドラマがありました。実はプロデューサーのライアン・テダーが、ビヨンセの名曲「Halo」とほぼ同じバックトラックをこの曲にも使用していたことが発覚。ケリーは「ビヨンセの盗作だと思われたくない」と激怒し、シングル化を阻止しようとしましたが、レーベルが強行リリースしました。映像の中で浮遊する楽器や優雅なドレス姿は、そんな泥沼の喧嘩があったとは信じられないほど幻想的です。「すでに去ってしまった」という歌詞が、まるで自身のコントロールを離れてしまった楽曲への別れの言葉のように響く、美しくも皮肉な一曲です。


Kelly Clarkson – Never Again

元カレをバスタブで溺れさせ、亡霊となって付きまとう……ケリーのキャリア史上、最も攻撃的で復讐心に満ちたMVです。アルバム『My December』のリード曲である本作は、ポップ路線を強要するレーベルに対し、彼女が自身のバンドと共にロックサウンドで反旗を翻した象徴的な一曲。当時、クライヴ・デイヴィスはこのアルバムの発売を阻止しようとしましたが、彼女は自分の意志を貫きました。真っ白な衣装と狂気的な表情のコントラストは、優等生的な「アメリカン・アイドル」のイメージを自らの手で葬り去ろうとする、彼女のアーティストとしての覚悟そのものです。


Kelly Clarkson – UNDERNEATH THE TREE

マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」に次ぐ、現代の新たなクリスマス・スタンダードとして世界中で定着しつつある名曲です。プロデューサーはアデルなどを手掛けるグレッグ・カースティン。彼がフィル・スペクターの「ウォール・オブ・サウンド(音の壁)」技法を意識して制作したため、楽曲には古き良き時代の豊潤な響きがあります。MVは、作られたセットではなく、実際のライブ映像と舞台裏をミックスしたドキュメンタリースタイル。これは「完璧なファンタジー」ではなく、「リアルな温かさ」を大切にするケリーの人柄そのもの。サックスソロの高揚感とともに、見るだけでホリデーシーズンの多幸感に包まれる映像です。


Kelly Clarkson – Catch My Breath

デビューから10周年を記念したベストアルバムのために書き下ろされた楽曲です。MVで見られる水、火、風といったエレメントに包まれるケリーの姿は、単なる映像美ではありません。これは、業界の大人たち(特にクライヴ・デイヴィス)との確執や、世間からのプレッシャーという「嵐」の中で、彼女がいかにして自分自身の呼吸(Breath)を取り戻し、自立したかという旅路のメタファーだと海外メディアで評されています。派手なダンスやドラマ仕立てを排除し、穏やかで力強い表情の彼女を映し続ける構成は、戦いを乗り越えた女王の「凱旋」のような貫禄を感じさせます。


Kelly Clarkson – Walk Away

ラジオで流れると誰もが口ずさんでしまう、彼女のポップ・ロック・サイドの真骨頂。MVのコンセプトは非常にシンプルで、「ラジオ局、美容室、オフィスなど、あらゆる場所で一般の人々がこの曲に合わせて歌う」というもの。これは、当時のこの曲の驚異的なエアプレイ率(どこに行っても流れている状態)を皮肉交じりに、かつユーモラスに表現しています。歌詞の内容は「煮え切らない相手なら去ってくれ」という強気なものですが、MVに出てくる人々が皆、ヘアブラシや泡立て器をマイク代わりに絶叫する姿は、誰もが抱えるストレス発散の衝動を見事に映像化しており、見ていてスカッとする爽快作です。


Kelly Clarkson – Miss Independent

「アメリカン・アイドル」の勝者というレッテルを剥がし、一人のアーティストとして歩み出した記念すべきデビュー曲。実はクリスティーナ・アギレラが自分のアルバム『Stripped』のために書きかけていた曲を、プロデューサーがケリーに提供し、彼女が歌詞を書き足して完成させたという経緯があります。MVでは、タイトル(独立した女性)とは裏腹に、ハウスパーティーで出会った男性に惹かれていく葛藤が描かれています。「人に頼りたくない強がりな女性」が、初めて心を許す瞬間を描いたこの映像は、当時の多くの若い女性にとってのリアルな恋愛バイブルとなりました。


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