暴走するVixiに注目したい「FUTW」|LISAのMVで描くもう一つの顔

LISA「FUTW」は、ソロアルバム『Alter Ego』の中でも、とくに攻撃的で挑発的なエネルギーが前に出た楽曲です。
MVでは、LISAの別人格として描かれるVixiの存在が強く映し出され、ただのダンス映像ではなく、抑え込まれた自分を解放していくような勢いがあります。
この記事では、「FUTW」の意味、MVで描かれるVixi、サウンドの聴きどころを分かりやすく紹介します。

目次

「FUTW」は何を意味しているのか

「FUTW」は、正式には「Fxck Up the World」を略したタイトルとして扱われています。

かなり強い言葉ですが、ここでの意味は単に乱暴な表現というより、世界をかき乱すほど自分の存在を見せつけるというニュアンスで受け取ると分かりやすいです。

LISAは『Alter Ego』で複数の人格を打ち出しており、「FUTW」はその中でもVixiというキャラクター性と結びついています。Vixiは、きれいに整えられた優等生的なイメージではなく、危うさ、反抗心、支配されない強さをまとった存在として映ります。

そのため、この曲は「かわいいLISA」や「華やかなスター」という見せ方よりも、ルールを壊して前に進むLISAを前面に出した楽曲だと言えます。

MVで描かれるVixiは、LISAの“危険なもう一つの顔”

MVの中心にあるのは、Vixiというキャラクターの解放感です。

閉じ込められたような空間、暴走感のある展開、ゲーム的で非現実的な映像表現が重なり、Vixiは「管理される側」から「場を支配する側」へ移っていきます。

このMVで印象的なのは、LISAがただ強く見えるだけではないところです。表情、身体のキレ、視線の向け方まで含めて、どこか楽しそうに混乱を起こしているように見える。その余裕が、Vixiという人格の怖さと魅力を同時に作っています。

長く洋楽やK-POPのMVを見ていると、こうした“別人格”演出は珍しくありません。ただ「FUTW」は、設定を説明するよりも先に、映像のスピードと態度で分からせてくるタイプの作品です。

トラップ寄りの重いビートが、挑発的なムードを作る

サウンド面では、重たい低音とトラップ寄りのビートが前に出ています。

メロディでやさしく聴かせる曲ではなく、リズム、声の置き方、短いフレーズの反復で押し切るタイプです。LISAのラップも、細かく感情を語るというより、短い言葉を鋭く投げていく印象があります。

「FUTW」のフックは、意味を深く読み込むというより、叫びやスローガンのように機能しているのがポイントです。言葉そのものがリズムになり、MVの暴走感と結びついて、曲全体を一気に前へ押し出しています。

きれいに整ったポップソングではなく、少しざらついた音の質感を残しているからこそ、LISAのパフォーマンスの強さがより際立ちます。

歌詞から見えるのは、従順ではない自己主張

「FUTW」の歌詞は、繊細な恋愛感情を描くタイプではありません。

中心にあるのは、自分を小さく見せない態度です。周囲にどう見られるかよりも、自分が場を動かす側に立つ。そうした支配的で大胆なムードが、曲全体に流れています。

英語表現として見ると、「world」を壊す・乱すという言い方は、現実の世界を破壊するというより、既存の空気やルールをひっくり返す比喩として響きます。

LISAのソロ作品として聴くと、この強い自己主張はかなり重要です。BLACKPINKの一員としてのLISAではなく、ソロアーティストとして自分のイメージを更新していく。その姿勢が、曲名の攻撃性と自然につながっています。

『Alter Ego』の中で「FUTW」が持つ役割

『Alter Ego』は、LISAが複数の人格を通して自分のさまざまな面を見せるアルバムです。

その中で「FUTW」は、アルバムの中でも特にダークで反抗的な側面を担っています。明るいポップさやロマンチックな雰囲気よりも、危険さ、強さ、挑発性を前に出すことで、LISAの表現の幅を広げている曲です。

この曲があることで、『Alter Ego』は単なるソロデビュー作品ではなく、「LISAはどこまで違う顔を見せられるのか」というコンセプトアルバムとして見えやすくなります。

洋楽を長く聴いてきた耳には、こういう曲ほどアルバム全体の輪郭を決める役割を持っているように感じます。シングルとしての派手さだけでなく、作品全体の中で“影の濃い場所”を作っているのが「FUTW」の面白さです。

「FUTW」はどんな人に刺さる曲か

「FUTW」は、LISAの華やかなダンスやファッション性だけでなく、もっと攻めた表現を見たい人に向いています。

特に刺さりやすいのは、次のような人です。

  • LISAのソロとしての強い自己主張を見たい人
  • BLACKPINKとは違うダークなLISAを知りたい人
  • トラップ寄りの重いビートが好きな人
  • MVのキャラクター性や別人格コンセプトを楽しみたい人
  • かわいいよりも、かっこいいLISAを見たい人

「FUTW」は、誰にでもやさしく寄り添う曲ではありません。むしろ、強さを見せつける曲です。

だからこそ、MVを見終わったあとに残るのは、きれいな余韻というより、火花のような刺激です。LISAがVixiという顔を通して見せる危うさと自信は、ソロアーティストとしての存在感をかなりはっきり刻み込んでいます。

LISAのMV解説まとめはこちら

LISAのソロ曲やコラボ曲をもっと知りたい人は、LISAのMV解説まとめページもあわせてご覧ください。「ROCKSTAR」「DREAM」「MOONLIT FLOOR」など、LISAの多彩な表情が楽しめる楽曲を一覧で紹介しています。

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この記事を書いた人

洋楽とミュージックビデオを約30年にわたり楽しんできました。ポップ、R&B、ロック、EDMを中心に、時代ごとのヒット曲やアーティストの代表曲、ミュージックビデオの表現を追いかけています。

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