2026年のTikTokで流行った洋楽を知るなら、新曲だけを追うのでは足りません。Katy Perry「The One That Got Away」のように10年以上前の曲が再び世界的に広がる一方、Noah Kahan「End of August」やShakira & Burna Boy「Dai Dai」のような2026年の楽曲も同じタイムラインでバズっています。
2026年9月時点では、恋愛の記憶を重ねる動画、夏のフォトダンプ、ダンス、表情の切り替えなど、曲そのものだけでなく「その音をどう動画に使えるか」がヒットの形を大きく変えています。
2026年TikTokで流行った洋楽は、新曲と再ブーム曲が同時に伸びている
2026年のTikTok音楽トレンドで目立つのは、「発売されたばかりの曲=流行曲」とは限らないことです。
TikTokが2026年夏のグローバル楽曲として1位に選んだKaty Perry「The One That Got Away」は、もともと2011年に発表された曲です。さらにMac Miller「Cinderella」は2016年、Lenny Kravitz「It Ain’t Over ‘Til It’s Over」は1991年の楽曲で、世代を超えて再発見されています。
一方では、2026年に登場した曲がダンスや季節の動画から一気に広がるケースもあります。
つまり2026年のTikTok洋楽を見るときは、「新しい曲」と「昔の曲」を分けるより、「なぜ今この15秒に使われているのか」を見る方が流行をつかみやすくなっています。
2026年9月更新|TikTok公式で注目された洋楽
2026年9月1日に発表されたTikTokの「Songs of the Summer 2026」では、次の楽曲がグローバルで上位に入りました。
| 順位 | 曲名 | アーティスト | TikTokで広がったポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | The One That Got Away | Katy Perry | 失った恋や人生の「もしも」を重ねる回想系動画 |
| 2 | Cinderella | Mac Miller feat. Ty Dolla $ign | 恋愛や大切な瞬間を振り返る動画 |
| 3 | It Ain’t Over ‘Til It’s Over | Lenny Kravitz | 恋愛・別れを振り返るノスタルジックな投稿 |
| 4 | Earrings | Malcolm Todd | 恋愛編集やカバー動画から再発見 |
| 5 | Ghetto Love Story | BabyChiefDoit | サビを使ったダンストレンド |
| 6 | End of August | Noah Kahan | 夏の思い出や写真を並べるフォトダンプ |
| 7 | Spend Dat | Yung Miami | リズムを生かしたダンス動画 |
| 8 | Self Aware | Temper City | オルタナティブな音と短尺動画から拡散 |
| 9 | Dai Dai | Shakira & Burna Boy | ワールドカップ、応援、ダンス動画 |
| 10 | DANCE… | Slayyyter | 表情やポーズを音に合わせて切り替える動画 |
ここからは、2026年のTikTokらしい広がり方が分かる曲を、新曲と再ブーム曲に分けて見ていきます。
昔の洋楽が突然戻ってくる、2026年の「再ブーム」
Katy Perry「The One That Got Away」
15年前の失恋ポップが、TikTok世代の「逃した人」の物語になった曲
2026年のTikTok洋楽を象徴する存在が「The One That Got Away」です。2011年の『Teenage Dream』期に発表された曲ですが、TikTokでは失った恋、昔の友人、過去の自分など「戻れないもの」を振り返る動画へ広がりました。
2026年夏のTikTok公式グローバル1位となり、4,200万件を超える動画で使用。関連動画の再生は550億回を超え、TikTokでの再発見が世界のチャートへも波及しています。
曲名がなぜ「逃してしまった大切な人」という意味になるのか、老年期から若い恋を振り返るMVの物語まで知ると、TikTokの短い動画でこの曲が使われる理由も見えやすくなります。

Mac Miller「Cinderella (feat. Ty Dolla $ign)」
2016年の曲が、人生の大切な瞬間を振り返る音になった
Mac Miller「Cinderella」は、2026年夏のTikTokで再び大きく広がった楽曲です。
TikTokでは恋人との写真や過去の記憶、大切な瞬間を並べた動画に使われ、単なる懐メロではなく「今だから振り返りたい時間」のBGMとして新しい世代にも届きました。
TikTokでは、曲が発表された時代を知らないユーザーが音源だけを先に知り、そこからアーティストへたどり着くことがあります。「Cinderella」は、その再発見型ヒットが分かりやすく表れた曲です。
Lenny Kravitz「It Ain’t Over ‘Til It’s Over」
1991年のソウルフルなラブソングが、35年後のTikTokへ
Lenny Kravitz「It Ain’t Over ‘Til It’s Over」は1991年の楽曲ですが、2026年にはTikTokで恋愛や別れを振り返る動画の音として再び存在感を高めました。
柔らかなグルーヴと少し切ないボーカルは、激しいダンスよりも写真、恋愛ドラマ、日常の記憶をゆっくり見せる動画とよくなじみます。
90年代のヒット曲が2026年のスマートフォン画面で自然に流れてくる。年代の壁をほとんど感じさせないところも、TikTok発リバイバルのおもしろさです。
Malcolm Todd「Earrings」
発表から時間を置いてTikTokが見つけた、遅れて伸びるヒット
Malcolm Todd「Earrings」は2023年に発表された曲ですが、2026年になってTikTokで大きく広がりました。
恋愛ドラマの編集動画やカバーなどに使われ、リリース直後のチャートだけでは分からない形で新しいリスナーへ届いた楽曲です。
「新曲がバズる」のではなく、「TikTokが数年前の曲を見つけて現在のヒットへ変える」。2026年の流れを見るうえで押さえておきたいタイプの1曲です。
2026年の新曲は、ダンスだけでなく「使う場面」で広がる
BabyChiefDoit「Ghetto Love Story」
サビを聴くだけで身体を動かしたくなる、ダンストレンド型のバズ
BabyChiefDoit「Ghetto Love Story」は、TikTokでサビを使ったダンストレンドが広がり、2026年夏の公式グローバルリスト上位へ入りました。
TikTokでは曲全体を聴く前に、数秒のビートやフレーズから好きになることも珍しくありません。「Ghetto Love Story」は、音と動きをすぐ結びつけられる短尺動画との相性が、そのまま曲の広がりにつながった例です。
Noah Kahan「End of August」
夏が終わる寂しさを、写真を並べるだけで物語に変える曲
2026年の季節系TikTokを象徴するのがNoah Kahan「End of August」です。
夏の旅行、夕焼け、友人との写真、恋愛の記憶などをまとめた「photo dump」動画に広く使われ、8月が終わっていく感覚そのものと曲名が重なりました。
激しい振り付けがなくても、タイトル、季節、音の余韻だけで大量の動画が生まれる。「End of August」は、TikTokヒットがダンスだけではないことをよく示しています。
Yung Miami「Spend Dat」
ビートと身体の動きが直接つながる、王道のダンス型ヒット
Yung Miami「Spend Dat」は、TikTokでダンス動画が広がったことで2026年夏を代表する楽曲のひとつになりました。
一度聴いて分かるリズムの強さは、短い動画の中でも曲のキャラクターを残しやすく、振り付けや身体の動きと組み合わせやすいタイプです。
思い出を語る「End of August」と並べると、同じTikTokヒットでも曲が使われる理由がまったく違うことが分かります。
Temper City「Self Aware」
TikTokからアーティストそのものを発見させたオルタナティブ曲
Temper City「Self Aware」は、2026年にTikTokから急速に知られるようになった楽曲です。
ポップやダンス一辺倒ではなく、少しダークでオルタナティブな質感を持った音もTikTokでは一気に世界へ届きます。
すでに有名なアーティストの曲を再利用するだけでなく、まだ広く知られていないアーティストをTikTokの短い音源から見つける。その「発見」の役割を感じさせる曲です。
Shakira & Burna Boy「Dai Dai」
ワールドカップの熱狂が、そのままTikTokのダンスへ広がった曲
ShakiraとBurna Boyの「Dai Dai」は、2026 FIFA World Cup公式ソングとして発表され、TikTokでも各国のファンによるダンスや応援動画へ広がりました。
Shakiraらしい身体性のあるパフォーマンスと、Burna Boyが持つアフロビーツのグルーヴ、さらに世界的なスポーツイベントが同じタイミングで重なったことで、動画を作る理由が最初から多い楽曲でもあります。
「Dai Dai」という言葉の意味や、多言語の掛け声を取り入れた歌詞、ワールドカップ公式曲としての背景は個別記事で詳しく紹介しています。

Slayyyter「DANCE…」
一瞬の表情変化をトレンドに変えた、ダークなクラブポップ
Slayyyter「DANCE…」は、2026年夏のTikTokで、表情やポーズを曲のタイミングに合わせて切り替える動画に使われました。
曲そのものは単純に明るいダンス・ポップではなく、ざらついた電子音や少し不穏な空気を持っています。その緊張からビートが開く瞬間が、短い動画の「変化」を見せるタイミングとして機能します。
TikTokはこの夏、Slayyyterを「Emerging Artist of the Summer」にも選出しました。
「DANCE…」というタイトルに込められた意味や、歌詞が描く感情、MVの見どころまで知りたい場合は、個別記事で詳しく紹介しています。

ランキングだけでは見えない、Zara Larsson「Midnight Sun」の再加速
2026年夏のTikTokでは、ランキングとは別に「Pop Girl Summer」という大きな流れも生まれました。その象徴としてTikTokが取り上げたのがZara Larsson「Midnight Sun」です。
2025年に発表された曲ですが、2026年夏にZara Larsson本人の存在感とともに再び広がりました。明るいダンス・ポップ、開放感のあるサビ、Y2K感のあるビジュアルは、短い動画でも曲の色が伝わりやすい組み合わせです。
「Midnight Sun」が意味する「真夜中に沈まない太陽」と、スウェーデンの夏を背景にした楽曲・MVの世界観は個別記事で詳しく紹介しています。

TikTokで昔の洋楽が再びバズるのはなぜ?
2026年の楽曲を見ると、TikTokでは「新しいかどうか」よりも、「短い動画の中で感情や場面をすぐ共有できるか」が重要になっています。
Katy Perry「The One That Got Away」は失った人への記憶、Mac Miller「Cinderella」は大切な瞬間、Lenny Kravitz「It Ain’t Over ‘Til It’s Over」は恋愛の振り返りと、それぞれ曲に分かりやすい感情の入口があります。
一方、「Ghetto Love Story」「Spend Dat」「DANCE…」のような曲は、身体の動きや画面の変化そのものと音を同期できます。
TikTokでは「この曲を聴かせたい」だけでなく、「この曲を使って自分の15秒を見せたい」と思わせることが、何年も前の曲まで再びヒットへ押し戻しています。
2026年のTikTok洋楽を月ごとに追う
TikTokの流行は数週間単位で大きく変わります。このページでは、2026年に世界のTikTokで確認できた洋楽の動きを、公式発表や実際のトレンドをもとに更新していきます。
| 更新時期 | 大きな流れ | 代表的な曲 |
|---|---|---|
| 2026年9月 | 夏の公式集計で過去曲リバイバルが目立つ | The One That Got Away / Cinderella / It Ain’t Over ‘Til It’s Over |
| 2026年9月 | 夏の記憶・季節投稿 | End of August |
| 2026年9月 | ワールドカップとダンス | Dai Dai |
| 2026年9月 | Pop Girl Summer | Midnight Sun |
TikTokで流れてきた曲名が分からないときは、「新曲なのか」「昔の曲が再び使われているのか」を先に見ると探しやすくなります。
2026年の洋楽をもっと聴くなら
TikTokだけでなく、2026年にリリースされた洋楽や注目MVを広く探したい場合は、2026年の洋楽ヒットソングまとめから続けてチェックできます。

「The One That Got Away」からKaty Perryの代表曲を広げたい場合は、アーティストまとめもあわせて見ると、TikTokで再ブームになった曲と過去のヒット曲の位置づけが分かりやすくなります。

「Dai Dai」が気になった人は、Shakiraの代表曲をたどると「Waka Waka」などスポーツと結びついた楽曲との違いも楽しめます。

「Midnight Sun」からZara Larssonを知った人は、過去の代表曲と聴き比べると、TikTokで再び注目された現在のポップスタイルまでの変化が見えてきます。


