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Markdownの基本と使い方|生成AI時代に強いドキュメント術

Markdown(マークダウン)は、シンプルな記号だけで見出しや箇条書きなどを表現できるテキストフォーマットです。
GitHubや技術ブログでよく使われていますが、実は生成AIや企業独自AIのインプットとしても相性が良い形式です。
この記事では、Markdownの基本的な書き方と、社内ドキュメントをMarkdownで整備しておくことがなぜAI活用に効くのかを紹介します。


目次


Markdownとは?

Markdownは、プレーンテキストで書ける軽量マークアップ言語です。
HTMLのようにタグをたくさん書く代わりに、#- といった簡単な記号で文書の構造を表現します。

  • 人が読んでも分かりやすい
  • そのままブログ・Wiki・GitHubなどに貼り付けて利用できる
  • ツール側でHTMLやPDF、スライドなどに変換しやすい

レイアウトよりも中身をしっかり書きたいドキュメントや、後から別のツールに載せ替えたい文章に向いている形式です。


Markdownの基本的な書き方

見出し

# 見出し1
## 見出し2
### 見出し3

太字・斜体

*斜体*
**太字**

箇条書き

- 項目1
- 項目2
  - サブ項目

番号付きリスト

1. 手順1
2. 手順2
3. 手順3

リンクと画像

[リンクテキスト](https://example.com)

![代替テキスト](https://example.com/image.png)

引用

> これは引用です
> 複数行の引用も書けます。

コードブロック

インラインコードは `code` のように書きます。

```bash
echo "複数行のコードは三連バッククォートで囲む"
```

テーブル(表)

| 項目   | 説明        |
|--------|-------------|
| version| 1.0         |
| status | 本番運用中  |

ここまで覚えておけば、仕様書・手順書・議事録など、多くの文書をMarkdownで書けるようになります。


企業ドキュメントをMarkdownで書くメリット

Markdownは書きやすいだけでなく、生成AI・企業独自AIのインプットとしても扱いやすい形式です。

1. 構造がはっきりしていてAIが理解しやすい

  • ####### の見出しがセクションの境界になる
  • 箇条書きがそのまま「要点リスト」として扱える
  • テーブルは「項目名と値」の対応が分かりやすい

AIにとっては、「どこからどこまでが同じ話か」「重要なポイントはどこか」を判断しやすくなり、質問に対してピンポイントで答えやすいナレッジになります。

2. プレーンテキストなので前処理コストが低い

  • WordやPDFのような複雑なレイアウト情報が少ない
  • 文字化けや不要な改行が入りにくい
  • そのままGitなどでバージョン管理しやすい

AIに読み込ませる前のクレンジングや変換作業が少なくて済むので、「書いたドキュメントをそのまま学習データにしやすい」のが大きなメリットです。

3. 日頃の蓄積がそのまま「企業独自AIの土台」になる

議事録、手順書、仕様書、FAQなどをMarkdownで統一しておけば、将来「社内ドキュメントを学習した独自AI」を作りたいときに非常に有利になります。

  • リポジトリをまとめてクロールしてナレッジ化しやすい
  • 見出し単位・章単位でチャンク分割しやすい
  • 用語や定義をAIが一貫した形で理解しやすい

普段からMarkdownで残しておくこと自体が、将来のAI活用への投資と言えます。


今日からMarkdownを始めるステップ

ステップ1:エディタを用意する

  • VS Code、Obsidian、Typora などのMarkdown対応エディタ
  • 最初はメモ帳+オンラインプレビューサービスでもOK

ステップ2:よく使うドキュメントのテンプレートを作る

# タイトル

## 概要

## 手順

1. 
2. 
3. 

## 補足・注意点

## 用語
- 

議事録、手順書など、自分の業務で一番よく書くフォーマットをMarkdownで1つ作っておくと、すぐに使い回せます。

ステップ3:新しいドキュメントからMarkdownにする

  • 過去の資料を一気に変換しようとしない
  • 今日以降に作るドキュメントをMarkdownで書いてみる
  • 少しずつMarkdownの比率を増やしていく

この積み重ねが、数か月後には「AIに読み込ませやすい社内ドキュメント資産」になっていきます。


よくある質問

Q. WordやPowerPointと比べたときのデメリットは?

レイアウトやデザインを細かく作り込むのには向いていません。
見た目重視の提案資料などは従来どおりOffice系ツールを使い、仕様・ルール・手順などテキスト中心の情報をMarkdownに寄せるとバランスが取りやすくなります。

Q. 既存のWordやPDFもAIに読ませたいのですが?

もちろん可能ですが、レイアウトによってはうまくテキスト抽出できないことがあります。
今後新しく作る文書をMarkdownに寄せていくことで、少しずつ「AIが扱いやすいドキュメント」が増えていきます。


まとめ

  • Markdownは、記号だけで構造を表現できるシンプルなテキストフォーマット
  • 見出し・箇条書き・テーブルが明確で、生成AIにとっても理解しやすい形式
  • 日頃からMarkdownでドキュメントを作っておくと、将来の企業独自AIのインプットとして大きな資産になる
  • まずは「よく使う1種類のドキュメント」からMarkdownに置き換えてみるのがおすすめ

Markdownは、今すぐ役立つだけでなく、これからの生成AI時代に向けた「下地作り」にもなるフォーマットです。
次に作る議事録や手順書を、1本だけMarkdownで書いてみるところから始めてみてください。



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