恋の本能と危うさを描く「Animals」|マルーン5MV解説

Maroon 5「Animals」は、恋愛の衝動を“動物的な本能”に重ねた、危うくダークなポップロック曲です。
アルバム『V』収録曲として2014年に発表され、Adam Levineの鋭いボーカルと、追い詰めるようなビートが強烈な印象を残します。
MVではBehati Prinslooが出演し、楽曲の持つ不穏なムードをさらに濃く見せています。

目次

「Animals」は恋愛を本能の比喩で描いた曲

タイトルの「Animals」は、直訳すると「動物たち」という意味です。

この曲では、恋愛感情をきれいなロマンスとしてではなく、理性よりも本能が前に出る危うい衝動として描いています。

歌詞の語り手は、相手を忘れられない気持ちや、追いかけたい欲望をかなり直接的な言葉で表現しています。ここでの“animal”は、単にワイルドという意味だけでなく、自分でも制御しきれない執着や欲望の象徴として受け取れます。

Maroon 5らしいキャッチーなメロディなのに、歌われている感情はかなり暗い。そこに、この曲の強い引っかかりがあります。

アルバム『V』の中でも異質なダークさがある

「Animals」は、Maroon 5の5作目のアルバム『V』に収録された楽曲です。

『V』には「Maps」や「Sugar」のように、ラジオ向けの明るさや洗練されたポップ感を持つ曲もあります。その中で「Animals」は、より肉感的で、攻めた印象の強い1曲です。

特に印象的なのは、サビへ向かう高揚感です。

軽快に踊れる曲というより、じわじわ距離を詰めてくるようなビートと、Adam Levineの高音ボーカルが重なり、聴いている側にも緊張感を与えます。

  • 甘さよりも危うさが前に出る
  • ポップなのに不穏な空気がある
  • サビのフレーズが強く記憶に残る

このバランスが、「Animals」を単なる恋愛ソングではなく、Maroon 5の中でも少し異質な存在にしています。

MVで描かれるのは、恋ではなく“視線の怖さ”

「Animals」のMVは、Samuel Bayerが監督を務めた映像作品です。

MVではAdam Levineが演じる人物が、Behati Prinsloo演じる女性に強い執着を見せる構成になっています。肉屋、暗い室内、赤い光、血を連想させる演出など、映像全体にホラー映画のような不穏さがあります。

ここで重要なのは、MVが単にセクシーな映像として作られているというより、一方的な視線や執着の怖さをかなり強く前面に出していることです。

歌詞だけで聴くと、危険な恋愛感情をポップに誇張した曲にも感じられます。しかしMVを見ると、その“追いかける感情”がかなり不気味に見えてきます。

だからこそ、この曲は聴きやすいのに、映像まで見ると印象が一気に重くなるタイプの作品です。

Behati Prinslooの出演がMVの生々しさを強めている

MVには、Adam Levineの妻でモデルのBehati Prinslooが出演しています。

実生活での関係性を知っていると、映像の中の距離感はより複雑に見えます。現実のカップルが演じているからこそ、フィクションとして見ればよいのか、不穏な演出として距離を置いて見るべきなのか、受け取り方に揺れが生まれます。

このMVが当時議論を呼んだのも、そのためです。

ストーカー的な描写や暴力的に見えるイメージが含まれているため、ロマンスとして楽しむにはかなり刺激が強い映像になっています。記事として紹介するなら、「かっこいい」「セクシー」だけで片づけず、危険な執着を描いたMVとして見る視点も持っておきたいところです。

英語表現として見る「animal」のニュアンス

英語で「animal」と言うと、文字通りの動物だけでなく、人間の中にある本能的・野性的な部分を指すことがあります。

「Animals」では、このニュアンスが曲全体の核になっています。

恋愛を理性的な会話や優しい感情としてではなく、相手に引き寄せられてしまう衝動として描いているため、歌詞の言葉はかなり強めです。

ただし、この曲を読むときは、語り手の感情をそのまま肯定するというより、危うい欲望をポップソングの中で誇張して描いていると見る方が自然です。

サビの中毒性と、歌詞の不穏さ。
このギャップこそが「Animals」を忘れにくい曲にしています。

Billboard Hot 100でも上位に入ったMaroon 5のヒット曲

「Animals」は、Billboard Hot 100で上位に入ったMaroon 5のヒット曲としても知られています。

Maroon 5は「Moves Like Jagger」以降、よりポップでダンス寄りのサウンドを強めていきました。「Animals」もその流れにある曲ですが、明るく開放的なヒット曲とは違い、暗さと攻撃性を前面に出している点が特徴です。

つまりこの曲は、Maroon 5が“誰でも聴きやすいポップバンド”でありながら、時にかなり挑発的なテーマも扱うことを示した1曲だと言えます。

ドライブや作業中に流すとサビの強さが耳に残りますが、MVまで見ると、曲の印象はかなり変わります。

「Animals」は、キャッチーさと不穏さが同居した、Maroon 5の中でもクセの強いヒット曲です。
聴きやすいのに少し怖い。その違和感まで含めて、今あらためて見返したくなるMVです。

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この記事を書いた人

洋楽とミュージックビデオを約30年にわたり楽しんできました。ポップ、R&B、ロック、EDMを中心に、時代ごとのヒット曲やアーティストの代表曲、ミュージックビデオの表現を追いかけています。

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