Calvin Harris & Alesso「Under Control」は、HurtsのTheo Hutchcraftによるボーカルを迎えた2013年のEDMアンセムです。
MVでは、隕石が迫る終末的な状況を、暗さではなくフェスのような高揚感で描いているのが大きな見どころです。
タイトルの「Under Control」は「制御できている」「大丈夫」という意味ですが、この曲では世界が崩れそうなムードと、その中でも前に進む感覚が重なっています。
「Under Control」は何が“制御下”なのか
「Under Control」は直訳すると「コントロール下にある」「問題なく管理できている」という意味です。
ただ、この曲で面白いのは、タイトルの安心感とは裏腹に、MVでは隕石が地球に迫るような終末的な状況が描かれていることです。つまり、すべてが本当に安定しているというより、不安や混乱の中でも、自分たちの高揚感だけは失わないというニュアンスで受け取るとしっくりきます。
EDMらしい大きなシンセの広がりと、HurtsのTheo Hutchcraftの少し陰りのある歌声が合わさることで、ただ明るいだけではない「切なさを含んだ高揚感」が生まれています。
Calvin Harris、Alesso、Hurtsが噛み合ったコラボ
この曲は、Calvin HarrisとAlessoの共同名義に、イギリスのデュオHurtsのTheo Hutchcraftがボーカルとして参加した楽曲です。
Calvin Harrisはポップに届く大きなダンスサウンド、Alessoはメロディアスで感情を押し上げるプログレッシブ・ハウスの質感、そしてHurtsは少しドラマチックで陰影のあるボーカル表現を持っています。
この3つが重なることで、「Under Control」は単なるクラブトラックではなく、歌としても記憶に残るEDMになっています。特にサビに向かって音が開けていく流れは、フェスの大きなステージで聴くことを前提に作られたようなスケール感があります。
UK1位が示す、2010年代EDMのど真ん中
「Under Control」は2013年にリリースされ、UKシングルチャートで1位を獲得しました。Calvin Harrisにとっても、Alessoにとっても、2010年代前半のEDMブームを象徴する1曲として語りやすい存在です。
この時期のEDMは、クラブだけでなくラジオ、フェス、ポップチャートにも広がっていました。「Under Control」はその流れの中で、かなり分かりやすい強さを持っています。
- 歌いやすいメロディがある
- サビで一気に視界が開ける
- フェス映えするシンセの高揚感がある
- ボーカルに少し切なさがあり、ただ派手なだけで終わらない
このバランスがあるから、今聴いても「2010年代EDMの空気」が一瞬で戻ってくる曲になっています。
MVは“終末前夜のフェス”として見ると面白い
「Under Control」のMVでは、隕石が迫るような終末的な設定の中で、人々が集まり、ライブのような空間で盛り上がる様子が描かれます。
普通なら不安や恐怖を強調しそうなテーマですが、このMVはそれを暗く描きすぎません。むしろ、終わりが近いからこそ音楽に集まる、という祝祭的なムードがあります。
この演出によって、曲のタイトルである「Under Control」が少し皮肉にも、少し希望にも聞こえてきます。世界そのものはコントロールできなくても、音楽に身を任せる瞬間だけは、自分の感情を取り戻せる。そんな解釈もできるMVです。
大きなシンセと切ない声が作る高揚感
音の面で印象的なのは、サビに向かって上昇していくシンセと、Theo Hutchcraftの落ち着いたボーカルの対比です。
もしボーカルまで完全に明るく突き抜けていたら、この曲はもっと単純なパーティーソングに聞こえたかもしれません。けれど実際には、声に少し影があることで、曲全体にドラマが生まれています。
Calvin HarrisとAlessoのプロダクションは、音をどんどん大きくしていくのではなく、メロディの感情を押し上げるように機能しています。だからこそ、派手なのにどこか切ない。ここが「Under Control」のいちばんおいしいところです。
今聴き返すと、フェスの記憶までよみがえる曲
「Under Control」は、2010年代EDMの熱気を知っている人には懐かしく、初めて聴く人には王道のフェスアンセムとして入りやすい曲です。
夜のドライブで流してもいいですが、本当は大きな空の下で聴きたくなるタイプの曲です。隕石が迫るMVのスケール感、サビで開ける音、少し切ないボーカル。その全部が合わさって、「終わりそうなのに、なぜか前向きになれる」不思議な余韻を残します。
Calvin HarrisとAlessoの明るい爆発力、Hurtsのドラマチックな歌声。その組み合わせを味わうなら、「Under Control」は今でもかなり強い1曲です。
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